【ブログ】6月末各指標が確定!2018年度第1四半期業績を考察する


 

6月末の金融市場の実績が確定しました。

17年3月末、18年3月末、18年6月末実績について比較して、第1四半期業績へのインパクトを考察してみたいと思います。

 


図表1.主要指標の実績


以下表は、主要金融指標の17年3月末、18年3月末、18然6月末の実績です。

 

 


2018年3月末~新興国経済強く、国際展開する製造業の業績を押し上げた


みずほ証券の調べによると、東証一部の金融を除く全産業の2017年度決算実績は増収率が8.0%、経常利益の増益率が15.9%になったとされている。

つまり、好業績になったわけだが、
・新興国経済が拡大したことによる需要増
・対ユーロや対中国元に対して円安となった
ことが国際展開する製造業の業績を押し上げたと考えられる。

2018年2月~3月には米国の金融市場が混乱して株価が下落する局面もあったが、それでも2018年3月末の指標の実績を見ると、
・新興国の株式を対象とする代表的な株価指数であるMSCI Emerging Markets(⑤)は前年同期比+22.0%の上昇
・商品をみても原油先物価格(⑥)は同+28.3%、銅先物価格(⑧)は同+15.0%
の上昇となった。新興国を中心に景気が大きく拡大したことが確認される。

 


2018年6月末実績~ドル高が進み、新興国株・通貨は下落


2018年6月末の各指標が確定した。2018年3月末と比較したその特徴は以下の通り。

・株価:日米欧の株価指標は上昇したが、上海総合指数(④)やMSCI Emerging Markets(⑤)は二桁に近い水準で下落
・商品:原油価格(⑥)は上昇したが、金先物価格(⑦)や景気に連動するという銅先物価格(⑧)は下落
・為替:米国の政策金利の利上げを主因にドル高・円安(⑨)が進んだほか、対ドルでユーロ安、新興国通貨安となった
・金利:日本とドイツの長期金利は低下。米国の長短金利差(10年‐2年)は縮小した

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