【ブログ】日経記事:「米ハイテク・小型株の同時高に潜む不安 」を読んで


いつも訪問ありがとうございます。

本日(6/6)の日経新聞で「米ハイテク・小型株の同時高に潜む不安 」という記事がありましたので以下の通りお知らせします。

基本的にはこれまで通り、同じ見方をしています。

関連記事:『【ブログ】投資マネーは米株へ その次はどこへ?(18/6/5)』はこちらをご覧ください。


概要


・ナスダックは過去最高値を更新したが、利益確定が増えて相場の勢いは衰えた

・米危機の強さが認識されて上昇したものの、グローバルな強さを誇るハイテク株が急に買い上げられるのは不自然さも漂う

・中小型株で構成されるラッセル2000指数は5/16に最高値を更新。ラッセル2000指数は内需関連であり、米景気の強さを買うという意味ではふさわしい。ドル高の影響も受けにくい。

・ハイテク株上昇については、米国への資金流入がその要因としてあがられる。ハイテク株は長期に成長路線を描きやすい。米国株には、5月30日までの1週間で59億ドル(約6500億円)が流れ込み、4週連続の純流入となった。一方、欧州は45億ドル、新興国は20億ドルとそれぞれ資金流出に見舞われた。

・消去法的な米株買いの背景には、世界経済を巡る不安がのぞく。だとすれば、ダウ平均やS&P指数を含めた力強い全面的な上昇局面が到来すると決めつけるのは、楽観的すぎるかもしれない。


ラッセル2000指数とフィラデルフィア半導体指数


☟の二つの表のうち、は上の表がラッセル2000指数の推移であり、下の表がフィラデルフィア半導体指数の推移となっています。

関連記事をご覧いただければ、新興国、中国、欧州、原油、金などのチャートをご覧いただけます。そして、ラッセル2000が急落以降も堅調だったこと、フィラデルフィア半導体指数も戻りの強さを感じます。

記事の内容について、個人的には妥当な見方だと思えます。「力強い全面的な上昇局面が到来すると決めつけるのは楽観的すぎるかもしれない」にもうなづいてしまいます。

皆様はうなづきますか?それともそんなことはないと思われますか?

【ラッセル2000指数の推移】

【フィラデルフィア半導体指数の推移】


記事本文


5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落した。ハイテク株の比重の高いナスダック総合株価指数は小幅ながら連日で過去最高値を更新したものの、全般に利益確定売りが増え、前日に比べて相場の勢いは衰えた。この日の動きをみる限り、米株がハイテク株を起点に力強い上昇局面に入ったと判断するには時期尚早だ。

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ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買フロア=ロイター

最近のハイテク株高の背景には何があるのか。まず、イタリア政局がいったん落ち着くなど、外部のリスク要因への警戒が薄らいだ。そこに5月の米雇用統計をはじめ、景気の強さを認識させる材料が相次いだという説明が多い。

もっとも、米景気の強さが認識されたからといって、グローバルな強さを誇る銘柄が多い主力ハイテク株が急に買い上げられるのは、どこか不自然さも漂う。

米市場には「米景気を買う」動きとして、もっとふさわしい現象がある。中小型株で構成するラッセル2000指数の上昇だ。ナスダック指数に先立つこと半月ほど前、5月16日に最高値を更新。今週に入っても、ナスダック指数に負けじと連日で最高値を更新している。

小型株には内需型の企業が多く、減税効果などの影響を受けやすい。このところのドル高の影響を受けにくい点も、プラスだ。

「5月の小型株に続き、6月にナスダック指数が上放れた」。米調査会社ファンドストラットのテクニカルストラテジスト、ロブ・スルーマー氏は、小型株に続きハイテク株でも各種のテクニカル指標で上放れのサインが出たことを重視。当面の株式市場は良好な環境が続くと予想している。

「内需型」に加え「従来型」という側面もある中小型株と、「グローバル」「最先端」というイメージが強いハイテク株。株式投資の対象としては両極端の印象もあるが、同時に上昇しているのはなぜだろうか。

主力ハイテク株により特化したナスダック100指数と、ラッセルの動きを比べてみよう。年始以降の上昇率をみると、前者が10.1%、後者が7.4%。S&P500種株価指数が2.0%、ダウ平均がマイナス0.1%なのと比べると、2つの指数の好調ぶりが目立つ。

ナスダック100とラッセルの値動きは、3月ごろまで大きく乖離(かいり)していた。主力IT(情報技術)株への集中投資が続く半面、内需型の多い中小型株への物色は進まなかったためだ。ナスダック100がラッセルの何倍かを示す比率は2月末に4.5倍強と2001年2月以来、17年ぶりの水準に達していた。

3月に入り、フェイスブックの情報流出問題をきっかけにIT大手の規制リスクが強く意識され、ハイテク株が調整。倍率は4月下旬には4.2倍まで縮小した。その後、ダウ指数などが横ばい圏での不安定な値動きを続ける裏で、ハイテクと中小型株は、同時に力強い上昇局面に入った。

その理由として考えられるのが、米国へのマネー回帰だ。バンクオブアメリカ・メリルリンチが世界のファンドマネーの動きを調べたところ、米国株には、5月30日までの1週間で59億ドル(約6500億円)が流れ込み、4週連続の純流入となった。

逆に欧州は45億ドル、新興国は20億ドルとそれぞれ資金流出に見舞われた。欧州は南欧不安やユーロ圏景気の停滞が嫌気された可能性が高い。新興国は米利上げが進むなかで、アルゼンチンやトルコを中心に市場が混乱した。欧州や新興国から流出した資金が米国に向かい、相対的に堅調な米景気の恩恵を受けやすい小型株、そして長期で強固な成長ストーリーを描けるハイテク株に向かった可能性がある。

消去法的な米株買いの背景には、世界経済を巡る不安がのぞく。だとすれば、ダウ平均やS&P指数を含めた力強い全面的な上昇局面が到来すると決めつけるのは、楽観的すぎるかもしれない。

(ニューヨーク=大塚節雄)


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