気になるニュースをいくつかピックアップしました。
1.グリーンスパン氏は5-30年債注視、利回り曲線平たん化は「プラス」(Bloomberg)
<概要>
元FRB議長のグリーンスパン氏は
-利回り曲線の平たん化進行をリセッション(景気後退)が迫っている予兆と捉えていない
-曲線の形とリセッションとのつながりは強固ではなく、むしろ、特に5-30年債の利回り格差縮小はプラスの兆候であり得る
-企業の長期設備投資や景況感、最終的には国内総生産(GDP)の見通しに明るい兆しと見なす
と語ったそうです。
<インプレッション>
個人的にはネガティブなイメージなのでサプライズな内容です。
その要因についての説明はありません。ただ、「30年債と5年債の利回り格差というものは、企業の投資意欲を測る統計的に重要な尺度だ」と述べたとはわかっています。
現在、5-30年の利回り格差は25bp(0.25%)程度となっています。
2.ナバロ氏:米企業は中国経済の構造的問題を理解する必要ある(Bloomberg)
<概要>
米中貿易摩擦でより厳しいアプローチを主張する対中強硬派のナバロ氏は
-ホワイトハウス報告書で分析された米国が直面する中国の問題点を説明
したということ。
同報告書が取り上げたのは中国による知的財産権の侵害や米輸出規制法の適用逃れ、偽造品製造など。
同報告書は対中制裁関税の正当性を裏付けようとするトランプ政権の取り組みの一環
<インプレッション>
個人的には、対中貿易摩擦に対して、強気な感じが嫌でした。
7/6の25%の関税発動が現実化するのではないかと考えてしまいます。
3.新興国投資は「10年に1度の取引」-PIMCO助言会社が再び強調(Bloomberg)
<概要>
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)など資産運用会社に助言するリサーチ・アフィリエイツは
-新興国・地域の株式が売りを浴びて弱気相場に向かう中、かなり前からの強気派は今が買い時だと主張。
-この強気派は、2016年2月時点に、新興市場投資が「10年に1度の取引だ」と指摘していた。それ以降にMSCI新興市場指数は52%上昇。
-対外債務や外貨準備高、経常収支は新興市場に資金調達危機が広がるリスクは低い状況を示している
-ベンチマーク指数が1月に付けた強気相場のピークから18%下落し、ほぼ全ての尺度からみて新興市場株は「割安」にみえる
-新興市場投資の向こう10年の実質リターンは年平均6.3%とし、全ての資産クラスの中で最高
<インプレッション>
新興国については個人的には短期的に厳しいという見方です。ただ、一方で長期的にみれば、成長性は高いですから相対的に買いというのは間違いないと思います。
どのくらいの時間軸でリスクとリターンを取るかによって異なってくると思います。
個人的には長期的には円よりは外貨で持った方がよいと考えているので、新興国株はポートフォリオに組み込んでよいと思います。
4.上海外為市場=人民元下落、月間ベースでは記録的な下げに(ロイター)
<概要>
・上海外国為替市場の人民元相場は下落。月間ベースでは記録的な下げとなる見込み。
・米中貿易摩擦の激化が中国経済に大きな悪影響をもたらす可能性が懸念されている。
・株と人民元のさらなる売りが一連の資本流出を引き起こし、経済の緊張が一段と高まり政策策定が複雑化することを懸念。
・6.7元の水準に「強力な抵抗線」がある。
・ドルに対して米政府が対中関税を発動する7月6日までこうした需要の高まりは続く可能性がある
<インプレッション>
2017年は新興国へ資金が流入したタイミングでした。それに伴い、元高になったわけですが、それが逆流しています。
そのスピードは極めて速い状態にあります。
貿易摩擦で対米に中国が報告するとすると、
①米債券売却
②在中米国企業に対する規制強化
③元安誘導
があると考えられます。
元が安くなると、輸出企業や部品メーカーにとってはネガティブな状況になると考えられます。
一方、中国からの輸入企業にとってはポジティブな話。
(出所)ロイター、Bloomberg
(注)投資判断はご自身でお願いします。
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